魚ってのは生きてても死んでても
美味しそうだから困るという話。
旅の最終日はブランチをとりに
中心街から車で10分ほど西へ移動し
Buffalo Bayou公園内のカフェへ。
【The Kitchen at the Dunvaly】
ガラス張りの店内は池と木々に囲まれており
飛び込んでくる風景が目に心地良い。
店内は色々なシャンデリアに天井が埋め尽くされ
豪奢と自然の調和したゆったりとした空間。
ずっと肉続きだったのでサーモンでブレイク。
なんだかんだで日本人の私は、
3日に1度は魚を食べないと舌が飽きる。
生サーモンスライスとパンのセットに
スムージーも注文で今更健康を意識。
窓の外を青い小鳥がチロチロと飛び回り
真っ赤なリスが駆けていく。
アカリスってあんなに赤いの?
シマリスに比べて体も二回りは大きかった気が。
食後は友達は一足先に飛行機で帰国したので
ここからは一人旅がスタート。
街を知るには歩くのが一番という信条のもと、
私は東西に3km弱延びる同公園を川沿いに
街中へ向かって散歩してみることにする。
ヒューストンではBayou、
つまり流れの緩やかな小規模の川が
いくつも町中を走っているのが名物の一つ。
土が溶け出し底が見えない川なので、
アメリカなだけにワニが出るんじゃ?
と怖気付き川育ちなのに岸辺に降りられない。
犬、亀、鴨や花々を観察し、
普段自然の少ない工業都市に住んでいるので
新宿御苑のようなこの環境が嬉しい。
黙々と歩けばあっという間に大通りに到着。
小一時間ほどで街の名の由来となった
メキシコからのテキサス国独立の立役者
ヒューストン将軍の名を冠した公園に到着。
【サム・ヒューストン公園】
https://goo.gl/maps/S26SNdG37DQuig8E9
古い建築物などが並び興味をそそられたものの
敷地が何故だかホームレスに包囲されており
他には人がいなかったので安全のため、
と泣く泣く通り過ぎる。
郷土史資料とかあったのかな。
次回行ってみたい。
それにしても1人遊びにうってつけな
博物館や美術館が街の中心だけでも
大小合わせて優に20はあるヒューストン。
一人旅の行き先としては申し分ないけれど
根を詰めて美術作品を見る気分でもないなと
リストを眺めるとモンテレイに無いものを発見。
【Downtown Aquarium水族館】
http://m.aquariumrestaurants.com/
水族館と言いながら遊園地を併設し、
レストランやダンスホールもある
なんでもありの複合施設。
16ドルで水族館のみの大人券を購入。
何年かぶりの水族館に加えて
初めての1人水族館にテンションが上がる。
館内はジャングルや研究所、遺跡など
ブースによってモチーフが変わり可愛らしい。
平日の昼間なので他に殆ど人が居らず、
好きなだけガラスにへばりついて
気が済むまで魚と爬虫類たちを凝視する。
1人でマイペースにみて回れるおかげで
まぶたが金色なカエルを知れたし、
魚がどつき合いで喧嘩をしているのも見れた。
魚はその人生の労力のほとんどを
その場に留まるために使っているんだな
と思うくらいみんな静止するのが上手。
私も同じように身動ぎもせずにみていると
気付いた魚が直ぐに集まってくるのも可愛い。
なんて好奇心旺盛な生き物なんだろう。
自分の肘から先より大きな魚と目が合うと
ガラス越しでもかなりドキッとする迫力。
水中で出会ったら悲鳴を上げて逃げ出すわ。
巨大なナマズを見ていたら
この世の全てを知っていそうな表情に畏敬の念と
同時に何故か美味しそうだなという気持ちが
湧き上がってしまってからがさあ大変。
じっと見ていると魚ってみんな美味しそう。
特によだれが出てきたのが
口の中までマダラ模様のお洒落なウツボ。
表情の読めない目つきはとても怖いけれど、
肉厚なフォルムからは蛇のような淡白な肉質の
食べ応えのある輪切りステーキを想像してしまう。
それからカサゴは絶対に天ぷらが美味しそう。
なんてお腹を鳴らしながら魚コーナーを抜けると
最後に待っていたのはホワイトタイガー。
雨降りのため室内に閉じ込められていたので
つまらなそうに部屋中をうろうろ。
球遊びをしたり木で爪を研ぐのを見てると
本当に猫科だなぁと感動する。
最後にチラッとお土産屋さんを見て、
なんだかんだで1人でたっぷり3時間、
小ぶりだけれど十分大満足な水族館。
さあ、ここからもうひと頑張りお肉食べるぞ!