メキシコ モンテレイで食べて遊んで働いて

メキシコって良くも悪くもこういうところ。メキシコを好きになれる観光、レシピ、文化情報を発信。

夏の入り口オレンジマーマレード。

近頃の台所話。

 

マスカットにメロン、マンゴー、リンゴ、

アボカドにオレンジなどなど4月になると

そろそろ夏のフルーツが本気を出し始める季節。

八百屋さんに顔を出した途端に

全身が芳醇な香りに包まれるて初夏を感じる。

スーパーで適当に選んで買ったものでも

甘くて果汁溢れる物ばかり。 

嬉しさに思い余って色々と買い込み過ぎてしまったのと

ちょうどストックが尽きたのもあって、

久しぶりにジャムを作ろうかと思う。

 

メロン、バナナ、オレンジ、りんご、マスカット、パイナップル。

思い余って買い込みすぎた面々を

キッチンが埋まるほど並べてみると

何とも目に贅沢。ここが天国か。

国土が広く気候が安定していて、

尚且つ雨量の多い肥沃な土地の多いお国柄のおかげで

日本に比べてとっても安価で青果が流通するメキシコ。

庶民でも毎日山ほど果物を食べることができるのは

この国で生きていて本当に良かったと思うことの一つ。

現代社会では貧乏なイメージが強くとも、

自然資源に関しては世界随一の豊かな国。

(ただしそれを生かせているかはまた別の話。)

 

さてちょうどストックも尽きたので

久々にジャムを作ろうかと思う。

バナナは朝食に重宝するから取っておきたいし、

メロンは最近は1日で半玉食べてしまうくらいに

そのまま食べるのが一番美味しい。

りんごやぶどう、パイナップルはよくジャムにする面々だし、

ちょうど時間もあるので今までずーと避けてきた

作業工程が面倒くさいと言われている

オレンジマーマレードを作ってみることに。

 

 

手のひらに収まるサイズのオレンジを3つを

皮は剥いてワタを取って下茹でを2回。

それから少し食感を残した千切りに。

身は薄皮をむいて種を取理小さく刻む。

おそらく日本のものよりは水分が少ないので

ここまで終えると600gほどに軽減。

皮の苦味はあるけれど果肉に甘味が強く

酸味はほとんどなかったので、

砂糖の量は40%でしっかり甘く美味しく仕上がった。

皮を噛み締めた瞬間弾けるほろ苦さと

爽やかな香りが最高で、

確かにやることは多くて

他のジャム作りよりは手がかかったけれど

十分手間のお釣りが来る美味しさ。

何よりお店で美味しいジャムが買えるこのご時世に

わざわざ手作りするような人間には

これくらいやることがあった方が楽しいかもね。

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ところでメキシコでのジャム作りの際に

共通して気をつけるようにしているのは2点。

 

1、果物の皮を使う場合には

日本よりも強い農薬を使っている可能性が怖いので

砂糖で煮る前の下茹ではしっかり2回行う。

3回茹でだと私の好みよりは香りと苦味が抜けすぎちゃう。

(オレンジ、ライムなど)

あるいは洗剤をつけないスポンジでよく洗う。

(リンゴやラフランスなど)

 

2、日本の果物に比べどの果物も水分が少ないので

煮る前に砂糖をまぶした後は30〜1時間程度

様子を見ながら少し長めに常温で放置して

しっかりと果実の水分を出してから火を通し始める。

 

 

 この2つさえ気にして

あとはトロ火で焦らずに煮ていけば、

ジャム作りに失敗はないはず。

 

 

これからの季節だと

桃にパイン、グアヤバにライムなど

酸味も甘味もしっかりした南国フルーツたちが

メキシコでは美味しいジャムの常連たち。

暑くて外に出ていられない、なんて日には

クーラーの効いた部屋の中でジャム作りに勤しむのもいい夏。

あるいはそれをあつーい昼下がりに

キンキンに冷やした炭酸水やアイスティに割って溶かして

さっぱりと夏を乗り切ってしまうのも

何だか楽しそうな気がする。

 

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今年も生き残るための作戦会議が止まらない。