メキシコ モンテレイで食べて遊んで働いて

メキシコって良くも悪くもこういうところ。メキシコを好きになれる観光、レシピ、文化情報を発信。

day 1018: 山を見る。

引き続き寒くて寒くて仕方がない。

脳が冬眠に入ろうとしている。

連日の寒さでなにもやる気が出ないので

今日のお弁当は今週の余り物。

豚汁にケチャップライスという

地獄のような組み合わせ。

それぞれは美味しいのに

同じ食卓に並んでいても幸せになれない。

そもそも白米が底をついてしまったので

日本食材店に赴いたものの

持てるサイズは玄米しかなかったのも

やる気低迷の一因。

 

雨は大方降り止んだものの

まだまだ気を抜くと小雨に打たれ、

本日は気温回復の兆しはなし。

おそらくサルティージョまでの峠道は

霧に覆われているんだろう。

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雨降りで空気は澄んでいるはずなのに

白いもやに隠れてシルエットだけの

シエラマドレを見てそう思う。

 

モンテレイを囲む山々の中でと

南西部にある最も長い壁。

直訳すると

シエラ=山脈

マドレ=母

母なる山脈。

 

メキシコでも山は女性なんだなぁと

今まで考えもしなかったことを思う。

日本でも山の神様は大抵女性だもんね。

自然に神格を求めないカトリックが大多数の

モンテレイでは山神なんて発想はないけれど、

やっぱり豊穣、地母神的な感覚の延長で

山にも女性性を感じるのかしら。

 

ついでに南部メキシコ、アステカ文明の神々は

どうなっているかを調べたら、

山神そのものはジャガーの神様が司るらしく

性別に関しての表記はなし。

しかし他の地母神系の神様は

コアトリクエ、チワコアトルに

トラツォルテオトルとみな女性で

やっぱり大地と豊穣を含む神様のよう。

一番面白いなと思ったのはチャンティコという

かまどと火山の神様。

火山の火の延長でかまど神なんだろうけれど

日本だと男神のイメージだったから何だか新鮮。

しかし私の中でも火は男性的なイメージだけど、

火山の女性性はなんだかよくわかる気がする。

日本の有名な山の神様の

石長比売とか木花咲耶もいまだに休火山

大人しくない山だしね。

 

こういう価値観の共感ができることが多いから、

古来の宗教感覚が日本のものと近く、

まだその感覚も残っているこの国は

意外と日本人には理解できるはずだし、

住みやすいんじゃないかしらなんて思ったりする。

思い込みだろうか?