メキシコ モンテレイで食べて遊んで働いて

メキシコって良くも悪くもこういうところ。メキシコを好きになれる観光、レシピ、文化情報を発信。

day 1017: ベトナム料理を食べに行こう2

先週から続いている雨のおかげで

一気に気温が15度以上も下がってしまって

真夏の国モンテレイの住人たちは

室内ですらコートを着て丸まっている。

もちろん夏女で晴れ女の私も例に漏れず。

こんな時こそ熱いものと辛いものの話でもして

みそから温まらねば。

 

というわけで昨日の続き。

昨日の記事はこちら

www.survivalenmexico.com

 

本格ベトナム料理、2品目に出てきたのは

これまた代表的なベトナム料理、フォー。

¨Pho¨licioso、とお店の名前にも冠されている通り

前身の屋台時代からこのお店の看板を貼る名物料理。

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スープ、麺、豚、薬味のシンプルな見た目とは裏腹に

一口麺を噛みしめると口の中に異国が広がる。

クローブ、アニス、シナモンに八角などなど。

説明をしてくれるお兄さんも饒舌になる自信作は

きっと家では再現できない特別な味。

豚と野菜を何時間も煮詰めたスープは

そんな豊満な香りで味わい深くもベースはあっさり。

もやしのシャキシャキ感と相まって軽快に食が進む。

少しだけ散りばめられたパクチー

時たまアクセントとして飛び込んでくるのも飽きがこないし

しっとり柔らかく煮た豚肉が味わい深い。

 

間髪を入れずに出てきたお次の品はスパイシーの権化。

ユカ・タロ芋の豚カレー。

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インドカレーに近いサラサラさとガツンとくる辛さ。

カレーなのにどこかやっぱりアジア料理の香りがする

なんだかミステリアスで奥ゆかしい味。

23口食べただけで火を吹きそうなほど刺激的なのに、

レモングラスティの爽やかさと甘さで息を吹き返したら

もう一口頑張りたくなるこの美味しさは何?

ユカ、つまりキャッサバは南瓜かサツマイモのようで、

ほんのりとその甘みに舌が救われる。

カレーに薬味としてネギを乗せる

というのは私にはない発想だったのだけれど、

食べてみると不思議とすんなり受け入れられる組み合わせ。

ガリガリとした歯ごたえはたっぷり入ったシナモンの皮。

舌触りはあまりよくないけれどそのまま食べて大丈夫。

ご飯はカリフォルニア米なのかな?

日本のものに近くパサパサしていなくて嬉しい。

 

普段ならここれだけ食べればお腹いっぱいになりそうなものの

久々のちゃんとしたベトナム料理の美味しさと

一皿ずつタイプの違う香辛料に刺激されて

私たちの胃袋はまだまだ余力を残している。

そこで出てきたのがこちら、鶏もものレモングラス焼き。

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いや~おっきい。

前言撤回。一瞬食べきれないかも、とひるむほど大きい。

おそるおそる身をつまんでみたところ、

箸で簡単にほぐせるほどほろほろの身。

口に運んで最初に襲ってくるのは

カリッと焼き上げられた皮目のジューシーな美味しさと

たっぷり塗られた甘みダレの強烈な美味しさ。

それから内側の身はなんてしっとりしているのだろう。

上等な七面鳥100倍はしっとりしている。

かなり分厚い身にも関わらずどこを食べても

余すところなくほんのりとタレが染み渡っている。

マリネをしてから蒸し、焼いているのだろうか。

一朝一夕、当てずっぽうでは作れない

経験のなせる味、とでも言えばいいのかしら。

誰でも作れる美味しさじゃあないと思う。

添えてあるナンプラーとスイートチリを混ぜたような

甘めのソースをつけても美味しいし

生春巻きのピーナツだれをつけても美味しい。

なんだこれ、どこをどう食べても美味しい。

これが一番美味しいね、と満場一致の大満足。

 

2人で4品たっぷりいただいてさすがに満腹。

まだまだパン料理だとか気になるメニューもあったけれど

また次回のお楽しみにとっておこう。

 

学生街の近くなだけあって

どれも量がたっぷりなのに安価だし、

メキシコ人の味覚に寄せてない硬派な本格派は

きっとアジア料理好きの日本人の求めている味なはず。

お手洗いはお店の外側にあるのだけれど

ここもとっても綺麗にしてあったとのことなので、

そういう意味でも日本人でも安心して満足できる

100点満点のお店でした。