メキシコ モンテレイで食べて遊んで働いて

メキシコって良くも悪くもこういうところ。メキシコを好きになれる観光、レシピ、文化情報を発信。

day 1002: テキサスの寒い冬。

今週末は米国の国境通過許可証の更新と(結局出来なかった)
彼氏の実家への新年の挨拶を兼ねて今年発のアメリカはラレドへ行く。

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ティファナの海の日差しとカリフォルニアの潮風に焼けた肌に

テキサスのこれまた強いカンカン照りの日差しと荒野の乾燥の洗礼を受けて

年明け早々私のおでこが脱皮を始めてしまいびっくり。

冬用の弱い日焼け止めなんてこの国では何にもならない。

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それでもMALL DEL NORTEのいつもセール中のVICTORIAS SECRETで

年末に買えなかった分心機一転大量に下着を見繕えたし、

国境裏のアウトレットでは大好きなBROOKS BROTHERSの

ずっとあこがれていたワンピースが買えたので大満足。

なかなか良いスタートが切れた。

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さてラレドの帰りから日曜日にかけて立ち寄った彼氏の実家は

村という言葉がふさわしいほどにほとんど何もない場所。

読書や犬と遊んだりお母さんの手伝い、

あるいは店番くらいしかやることがなく

普段は手持ち無沙汰にしているのだけれど

今回は年末旅行で疲れた体を癒し、

ついでにティファナの記事を書ききってしまおうと

のんびり暇を満喫するつもりだったのだけれど

こんなときに限ってまさかの甥姪来襲。

いいおばさんぶりたい私はもちろん休めるはずもなく。


日曜日は子供たちの叫び声と泣き声を聞きつつも

日が高くなるまでだらだらベッドにしがみついていたが

10時頃なってついに姪っ子の強襲を受けたので渋々起床。

ちょっと運ぶ手伝いをしたくらいでほぼ用意をしてもらった

メープルシロップに溺れるパンケーキで久々の他人の手料理を堪能。

お昼までは姪っ子6歳に今時の遊び方を教えてもらいながら

(見本を見ながらタトゥーの図柄を彫るアプリゲームが一番衝撃的だった。)

甥っ子4ヶ月の面倒をみんなで代わる代わる見たり、

ぱぐまるとその継母たちが

相変わらず仲良くなれないのを見守ったりと

三が日を過ぎてから唐突になんだかすごくお正月気分。

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午後には今年最初の日曜ミサに参加。

松の内が明けるまでは何をするにも初物づくしでウキウキする。

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私はまったくキリスト教徒ではないけれど

人々が見えざる存在を信じ、

心を清らかに一心に説教を聞いている

どの信仰にも共通のこの清らかで厳かな空間は好き。

特に今回は珍しくお香を振っていたので、

初詣に行けたようで、晴れやかで清らかな気分になる。


それにしてもこの小さな村の

小さくて簡単な、しかし丁寧なつくりの教会で

誰ともなく地域の人たちが口ずさむ賛美歌が

田舎の人々の焼けた声で重なっていくのを聞いていると

なんだか別世界にいるような幻想的な気分になる。

そんな小さなくしかし真摯な信仰と、

粛々と行われる儀式を見ていると

ゲームSIRENの羽生蛇村を思い出した。

そんなこと言ったら失礼かしら。


その後は朝市を一回りして、

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カットフルーツと唐辛子たっぷりのジュースRusaを飲んだり

激辛ソースの硬いトルティージャtostadasを食べたり、

公園で遊んで、スーパーで買出しをして

ちょっとお昼寝をしたらもうモンテレイへ帰る時間。

いつものごとくだけれど

他人の実家でとことんくつろいだ週末だった。

 

それにしても2日の内合わせたら

2時間も面倒を見ていなかったと思うのに、

8kgの甥っ子をあやしたり抱っこしたりしたりした腕は

翌日には筋肉痛で、体全体もなんだか倦怠感。

普段ぱぐまるかダンボールくらいしか担がないし、

いとこが生まれたのももう10年近く前で

生後間も無くに抱いた記憶しかなく

それ以来身の回りに幼児なんていなかったので

子供がこんなに重いだなんて知らなかったな。


この週末は祖母、おじおば3人で手伝いながら面倒をみたし

普段も祖父母3人やいとこたち、おじおばが

割りと頻繁に手助けをしているはずなのに

それでも座れば泣き、寝つきは悪く、夜泣きも多い赤ん坊を

結局主立って面倒を見なければならない母親は

出産以来ずっと疲れが抜けないような表情をしていて、

手伝いをしただけでもそりゃあそうだよなと

ほんのちょっとだけ感じた彼女のしんどさを想像してみる。


物理的にも心理的にも距離が近く遠慮なく物事を頼める

メキシコの大家族でも子育てに苦労しているのだから

日本の核家族かつ共働きだったり、

一人で子供を面倒見ないといけない親御さんたちは

今の時代どんなに苦しんで子育てをしているのだろうか。

だなんてずっと巷に溢れていながらも

今まで見向きもしていなかった問題を初めて実感した。

国からの金銭的補助も人的補助も足りていないらしいし

預けられる保育園もなかなか見つけられないと聞くし

かといってお手伝いさんを誰もが雇えるほど

裕福では今はもうなくなってしまった日本では、

少子化対策産めよ増やせよだなんて

無責任に言えたもんじゃあないんじゃないの。

そもそも論としても住居可能な国土面積に対して

1億2000人なんて人口が多すぎるんだから、

人口が減ってもうちょっと土地的にも時間的にも

余裕を持って生きられるようになってもいいんじゃないかしら。


そんな子育ての現実を垣間見てしまったので

小学校就学以降の教育に関しては

高校まで公立だったら無償で行かせられるし

学習の面では間違いなくメキシコよりも多くを学ぶことの出来る

本の学校が良い気もするけれど、

近所や親戚と昭和の日本のように助け合えて

なおかつ子供のうるささや失敗にも寛容なメキシコで

就学前までは育てられたら子供も両親もストレスなく

もっと楽しんで子育てが出来るんじゃないかと

ふと考えてしまったりなんだり。


まあ私はまだまだ全然ぱぐまるで手一杯なので、

いずれこの身に起こりえるかもしれない話として

今から少しづつ興味を持ってみようと思う。