メキシコ企業のそのほとんどは
勿論国の祝日に合わせて稼働しているのですが、
北部ではアメリカに顧客のいる企業も多いので
向こうのカレンダーで動いている会社も少なくない。
そういう人たちにとっては死者の日は
お祝いではあっても休日ではなく。
我が家の大黒柱も半日出勤だったので
1日はやめて前日11月1日に
どこか飾り付けをしている町はないかな、
と少し車を走らせて郊外に足を伸ばしてみる。
Nuevo Leon州内で死者の日の飾りで
一番の有名どころといえば
観光推薦都市、いわゆる
Pueblo Magico プエブロマヒコでもある
町を上げて用意する豪勢な祭壇を見に
いつも新宿駅くらい人が集まってしまうので
今年は新型コロナの感染予防のために
行事は一切中止宣言。
ちなみに例年の盛り上がりはこんな感じ。
まさに観光ガイドで見るようなメキシコの顔。
それなら同じ方面で
もう少し先まで行ってみようと
今回目的地となったのはサンティアゴ市を越え
有名なサファリパークBioparque Estrellaとの
ちょうど間にある小さな町Allendeアジェンデ市。
モンテレイから一時間半くらいかな。
一度この街を横切るラモス川に
泳ぎに行ったことはあったけれど
(その後謎の水膨れができた。)
町中を巡るのは初めて。
メキシコ在住の日本人間で
ただAllendeというと南方の美しき高級都市
San Miguel de Allendeを思う人がほとんど。
それに比べるとヌエボレオン州のアジェンデ市は
誰もわざわざ立ち止まらないような
村と言うには発達している少し鄙びた郊外の町。
キリスト教圏のお決まりの通り
町は教会を中心にできているので
中心広場への進行方向の目印は
イスラムチックでとっても綺麗な
Parroquia de San Petro Apostol
サンペドロ教会
の空に溶ける青緑色のドーム屋根。
それを追って中央広場に出れば、
わっと息を飲む今年の大正解。
真っ青な秋晴れの空と一面緑の広場を飾る
色とりどりの切り紙Papel Picadoパペルピカドが
堂々巨大な骸骨カップルとともに
市立美術館の入り口を飾っている。
お人形は細かいところまで骸骨テイストで
見れば見るほどとっても素敵。
噴水がキラキラと輝く広場の芝生の上も
十字架、お墓、髑髏とおなじみの
死者の日モチーフが散りばめられていて
それぞれのデザインのキュートさに心打たれる。
もちろん死者の花センジュギク
Cenpasuchilセンパスチルも欠かさない。
死者を乗せたバスも。
天気の良さにも後押しされて
カラフルでお茶目でとびきり可愛らしい空間。
人も少ないし、やっぱり遠出してみてよかった。
本当に小さな町なので
これ以外には見て回るものもないので
滞在時間は1時間程度だったかな。
帰り道にはここ以南の町
Montemleros市名産のオレンジとそれを使った
1ℓ30ペソの100%オレンジジュース、
Linares市の名物のオレンジ蜂蜜と
それからアジェンデ名物巨大な有機卵・・・
と地のものを扱った屋台がそこかしこに並び、
例の如く結局いろいろお買い上げ。
オレンジは1ネット50ペソ(300円くらい)で
6kg以上はあるんじゃないかしら。
一緒に抱えてみたら雪んこぱぐまると
ちょうど大きさも重さも同じくらいの大容量。
酸味が少なく濃い味と甘味が特徴で
南に行くたびに買ってしまう大好きな味。
日本の食卓に必須のおいしさの、
赤い宝石アジェンデの田舎卵も買ったので、
次回詳しく書ければなと思う。