今日はいつもより少し嬉しい。というのも昨日の晩スーパーへ買いだしに行った際に
珍しく同僚から食べたいものをリクエストされたから。
生まれてこの方辛いものばかり食べ、
大学に入って一人暮らしをするようになってからは
卵料理か屋台のタコスを主食とし
ぼろぼろだった彼の味蕾はどうやら
私と暮らしていろいろな味のもの、
特に刺激の少ないものを食べていくことで
少しずつ繊細さを取り戻してきたようで、
最近は料理に文句をつけたりアドバイスをしたり
辛いもの以外の楽しみも増えてきて
前よりも食事自体に興味が湧いてきたよう。
今まで食べたい物のリクエスト滅多になかった
そんな彼の珍しいお願いなので、やる気もおきる。
というわけで、本日は朝から牛カツを揚げる。
本当はお弁当は前の晩に作りたいけれど
相手は揚げ物なのでそうもいかず、がんばって早起き。
本日のお弁当は牛カツレツ milanesa de res。
付け合せのマカロニサラダはマスタード山盛りなので
見慣れたものより幾分黄味が強め。
メキシコでは主流のサトウキビのかなりすっぱいお酢
vinagre blancoで味がひきしまる。
写真は5枚くらい重なっているのでわかりづらいかな。
普段は分厚いお肉しか食べないメキシコで
本当に不思議なのだけれど、鶏も、牛も
なぜか揚げ物になるときにはとことん薄切り。
日本で言うすき焼き肉レベルの薄切り。
普段は薄いお肉を食べで、カツは分厚いのが重宝される
日本とはまったく正反対の価値観が面白い。
それからもうひとつ違うのが衣。
下味は日本と同じで塩、胡椒のみだけれど、
この砂粒のように小さなパン粉にも
少し塩っ気のある味がついていて、
それがまたメキシコ風味。
細かい分歯ごたえもサクサクというよりはザクザク。
最後に味付けはもちろん辛いサルサ。
本日は揚げ物なのでしつこくならないよう
油を使わずに煮込んだだけのハバネロソース。
ハバネロ4つににんにく1欠け、たまねぎ4分の1、トマト2個。
普段に比べるとトマト味が主役だけれど、
すぐにピリピリ来るハバネロの存在感。
揚げ油もサラダ油だし、
基本的な材料は同じなのになんだか日本のカツとは違う。
こっちの方が贅沢さはないけれど、
それでもやっぱりカツって存在の特別感は同じ。
今日も美味しい一日でした。