メキシコ モンテレイで食べて遊んで働いて

メキシコって良くも悪くもこういうところ。メキシコを好きになれる観光、レシピ、文化情報を発信。

day 841: メキシコの川に行こう。

息つく暇もない2週間だった。

 

入社以来一大きい仕事を含めて

大きな案件が立て続き繁忙期をも凌ぐ忙しさ。

出張先で珍しい仕事の手配も遠隔操作。

惰性で部署の仕事をほとんど回しているけれど

やっと3年目の経験とキャパシティでは

やっぱりイレギュラーが続くと疲弊気味。

加えて仕事前に左ひざを脱臼。

約15年ぶり二度目。朝から激痛。

病院にも行けず、先々週は足を引きずり労働。

 

早出に遠出、山盛りの残業に加えて負傷と

満身創痍で更に土曜日までお仕事。

普段より1時間早く出勤して現場でばたばた、

飲まず食わず休まずで気付いたら20時。

帰宅してぱぐまるの世話をして、夕飯を食べて

一息つこうとソファに座った途端に寝たみたい。

添い寝するパグのいびきで夜中に目が覚めた。

忙しすぎて心折れる暇もなく始まり終わってた。

 

なので日曜はとことん体を休める日にしよう

と思っていたのだけれど、

それより精神的な疲労が更に大きかったので

外国で鬱なんて夏目漱石の二の舞はごめんだと

心の回復を優先させることに。

(それを扱った講演『私の個人主義』は好き。)

 

となると俄然都会を離れて緑に触れたくなり、

同僚の発案で一路向かうは南のAllende市。

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流れる山並みだけを追いながら

有名処の湖も滝もSantiago市にも脇目を振らず

国道を1時間ほどずっと南下した先にあるのが公害も届かない小さな町Allende。

ここはここで歴史があるのだけれど、

今回はそこから山に分け入った先が目的地。

町から3分も走ると目的地の入り口

RIO RAMOSラモス川の看板を発見。

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地元の人々が泳いだりバーベキューをしたり、

夏のレヒオ達のお気に入りの避暑地のひとつ。

ただし町に近い川下は水質が良くないので

ここから更に20分ほど上流へ。

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車で上がれる舗装路のほぼ最終地点、

ここがお目当。その名もマムシ池。

スペイン語ではCHARCO DE LAS VIVORAS。

青緑色の不思議な水面。

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開けた場所じゃないというのもあってか

16時頃の到着で川辺は大入り満員。

予想外にかなり客層が悪い様でのっけから

ヤンキーやマフィア然とした御一行様の

喧嘩に煽り、大音量バーベキューに遭遇。

静謐な風景と治安の悪さのギャップに

若干腰が引けはしたものの、

ここまで来て遊んで帰らぬわけにも行かぬ。

 

荷物を置く場所がないので最初は川縁を探検。

人集りから10mも離れれば虫と鳥の声ばかり。

石伝いに川を渡ったり茂みに踏み込むと

都会にはないはっきり澄み渡った青空と

迫り来るようなゴツゴツの岩山の緑だけが

ここにある世界の全てのよう。結構楽しい。

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他に目に入ってくるものといえば

ド派手な巨大バッタに真っ青な小型のトンボ、

紋黄蝶に葉っぱにしか見えない蝶々などなど。

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カラフルさがとっても気持ち悪いのだけれど

同時にどこか惹かれてしまう魅力がある。

遠くからなので分かりにくいけれど

バッタは黄色に黒か赤と青で

びっくりするくらい毒々しかった。

 

17時も過ぎ人が減り始めてからは

清潔さでかなり迷いはしたものの、

結局同僚に手を引かれ川に入ってみる。

川幅10m程度の深さも場所によっては2m程度と

結構ちゃんと泳げる大きさ。

ただし流れは緩やかなので危険な感じはなし。

太陽のお陰で水温は若干冷たい位の心地よさ。

 

水底が見えない故に最初は恐る恐るでも、

めだかのような魚の群れの泳ぐのを見つけたり

苔むした岩に腰掛けて日向ぼっこをしながら

子供たちが水に飛び込んで遊ぶのを眺めて、

それから蝉の声を聞きながらぷかぷか浮いて

意外と幻想的で耽美な風景だったり

ただただ大きな山とか空をぼっと見つつ

バカみたいな話をして笑っているうちに、

不思議とストレスなんてするする流れていく。

とてもとても気楽な時間。

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結局18時過ぎまで水の中で遊んで、

それから半時間ほどは服を乾かす口実で

同僚と水切りで競って遊んだり。

いかに平ぺったくて丸い石を見つけるかで

こんなにキャーキャーしたのはいつ振りだろうか。

初めて石が水面に二度跳ねて大はしゃぎ。

25歳にもなって、僕の夏休みを地でいく

なんてすがすがしさ。

 

腹ペコな帰り道にはモンテレイの入り口で

海鮮チェーン店Don Arturoに寄って晩御飯。

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牡蠣のロックフェラー風は

たっぷりチーズでこっくりクリーミー

でも牡蠣の風味が負けてしまうので

あまり好みではないかな。

mojo de ajoは白身の切り身に

ニンニクソースをを塗り焼いたもの。

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ここの味はピンとこなかったけれど

調理法自体はとても美味しそうだったので

今度是非真似をしたい。

 

1日の終わりには熱いシャワーを浴びて

疲れたはずなのに軽やかさだけが体に残って、

本当にスッキリリセットって感じ。

 

翌日足中謎の虫刺されと

指に謂れのしれない水ぶくれができたけど、

特に健康被害はなかった模様。

 

また自然に生かされたと感じられる

そんなメキシコ生活。

 

バナナシェイクを盗み飲みして

白ひげのついたぱぐも私の元気の源。

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