メキシコ モンテレイで食べて遊んで働いて

メキシコって良くも悪くもこういうところ。メキシコを好きになれる観光、レシピ、文化情報を発信。

day 822: 嵐の日にはドイツ料理を。

本日のレシピ

 

 

メキシコの好きなところのひとつは

日本に比べてずっとフルーツが安いこと。

まだまだすっぱかったり味気なかったり、

いわゆる昭和の味のものも多いけれど、

色とりどりのビタミンを貧富みな享受できる。

という訳で本日の朝食はフルーツ盛り合わせ。

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しかし唯一の例外はアボカドかしら。

今年に入ってから俄かに価格が高騰中。

今までは19ペソ/kgほどだったのが、

今週に入ってからは90ペソ/kgは当たり前。

いつの間にかお肉より高くなっている。

スーパーでも八百屋さんでも手に入るのは

小粒で固くて青くてまずいものばかりで

屋台でも美味しいものがめっきり減った。

去年までは年中とろけて美味しくて滋養に富んで

何かにつけて重宝する食べ物だったのに。

 

というのもインターネットで調べた限りでは、

消費者庁(Profeco)によると、

この4月からの育成コストの40%以上の値上げや

海外への輸出需要の増加(に伴う価格の見直し)

更に数トン単位でトラック強盗にあっていること

などが要因となっているのだそう。

つまり国外に高値で売ると国内価格も上昇、

さらにはいいものは他国に出て行ってしまうので、

メキシコには高くてまずいものばかりが残ると。

 

いつもいつもそうなのよね。

不思議とこの国には地産地消信仰が薄く、

おいしいものは全部輸出の商売用に消えていく。

自分達で安く美味しく食べることは二の次のよう。

賃金もほとんど上がらず値上げばかり起こる中で

庶民はこれ以上何を手放せばいいのかしら。

 

 

そんな食卓情勢にしかしを翻す為

本日は異国の料理ばかり作ってみる。

というのもアルゼンチンソーセージを購入。

ふにゃふにゃの七面鳥肉が主流のメキシコにおいて

SALCHICHA POLACAと対を成す、

しっかりに触感に肉の旨味たっぷり系の腸詰。

パリッパリの皮に溢れる脂、ハーブのアクセント、

調理にもソーセージを主役の料理にもぴったり。

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(しかし今回のは丸ごと焼いたら酸味が強くて

焼きそばに入れた方が美味しくなったな。)

 

とはいえアルゼンチン料理の引き出しは

生憎持ち合わせていないので、

付け合せはソーセージ大国ドイツ風に。

私用と思ったのにまさかの芋と人参が無かったので

即席で適当なメニューを。これが大当たり。

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セロリのピカタ

cookpad.com

口に含んだと単にほのかに香るセロリとナツメグ

見た目は普通のハンバーグチックだけれど、

とっても大人の味わい深さがある。

カリカリの表面とふわふわなパンとの差が面白い。

スパイシーさと玉ねぎとセロリの甘さが

相乗効果で、久々の絶品メニュー。

BIMBOの雑穀パンで作ったけれど

特に風味も問題なしだったな。

 

 

カレーキャベツ

cookpad.com

普段からソーセージを食べるときには外せない

マスタードと肩を並べる付け合せ。

キャベツを炒めただけなのにこれだけでいける程。

ケチャップにカレー粉を混ぜるだけだと

口の中に苦味や粉っぽさが残るので

カレーソーセージ(カリーブルスト)を作る時には

私は専らこれに素のケチャップをかけるだけ。

めちゃくちゃ簡単で癖になる絶品ドッグ。

ベルリンにはカリーブルスト博物館がある位だし

やっぱりカレーって人をひきつける魅力がある。

 

なんだか料理って、今までの旅行の集大成。

ザワークラウトも芋のサラダも

旅行から帰って味を忘れる前に作ったっけ。

ほとんど勉強は捗らなかったけれど

スペイン滞在はこんなところで身になっていたのね。

リュックひとつで身軽な旅路で

帰路のお土産は少なかったけれど、

舌にはどっちゃりレシピを載せて帰っていた。

心も体も一生日本人だけれど

胃袋だけは日々多国籍になっていく。

 

ああ、この先の人生で食べられる

美味しいものがもっと楽しみ。