メキシコ モンテレイで食べて遊んで働いて

メキシコって良くも悪くもこういうところ。メキシコを好きになれる観光、レシピ、文化情報を発信。

day 564: それはいわゆる総集編。

くもり、くもり、くもり。

空はすっかり真っ白。

ブログを更新しない間に誕生日を迎え、

あっちこっちへ旅行をし、

そしてついに2週間前、モンテレイには冬が来た。

 

地獄の様に蒸し暑いコンクリート盆地は

9月の後半から少しづつ心地の良い陽気に。

まだ涼しくはないけれど、冷房の要らない日が増えた。

しかしそんな楽園は長くは続かず、

10月10日頃に寒冷前線到来。

 

週末にかけて少し雨が降ったと思えば

夜の空気は雪の降る前日のように凍りつき、

あっという間に冬。本物の冬。

ああこれはまさしく冬将軍か、と

その猛進劇に白旗を上げて降参。

慌てて冬物と、暖房器具と、羽毛布団を引きづり出す。

タイル張りの家はそれでも寒い。

 

去年は12月ごろに漸く寒くなったのだから

今年の寒暖の変化は予想外。

今カシミヤのセーターを着ている私が

今月の9日にはキャミソール一枚で

大汗を描きながらピラミッドに登り

今なお真っ黒に焼けた肩から脱皮をしているだなんて

誰が想像できるだろうか。

 

とまあそんなこんなで天気もぐずつき

それはそれは寒い日が続いているので

大人しくbreaking badと宇宙兄弟(アニメ)を見て

乗り切るのが得策と思う。

 

有名な麻薬ドラマBREAKING BADは

メキシコ西側国境地帯のNEW MEXICO州

ALBERQUERQUEが主な舞台。

国境EL PASOまで車で3時間ほどの町なので

生活や雰囲気、人に食べ物は北メキシコとほぼ同じ。

そもそも地名なども殆どスペイン語な上

スペイン語話者も多く出てくるので、

とても親近感のわく作品。

まだシーズン2なのでこれからが楽しみ。

 

宇宙兄弟テキサス州ヒューストンにある

国際宇宙センターNASAが主な舞台のひとつ。

連載当初にも途中まで読んで好きだったシリーズだけれど

こうして住環境が近くなってから見返すと

やはりよりずっと面白い。

さそりが出たり蛇が出たり、

サボテンしかない大地で干からびながら歩く気持ちも

ホットドッグばかり食べる人々も、

20秒しか美味しくないガムにも心当たりがある。

アニメも途中までしかないので、原作をまた読もうと思う。

そして近いうちにヒューストンへ見学へ行きたいし、

死ぬ前に一度はロケットの打ち上げを見に

フロリダまで行ってみたい。

 

とまあ、砂漠ばかりで何もないように思える

カウボーイの土地北部メキシコに南部アメリカ。

けれど実際に暮らしてみればそこには

見たことのない沢山の動植物がいて、

日本では体験できないような生活がある。

 

だなんて、

チワワ出張で謎の蜘蛛に体中を噛まれ

文字通り風船のような手だとか、

膿の止まらない腕だとか

手のひら大の熱いしこりのお陰で

注射を2本打つまでに追い込まれた私が語るのだから

過酷で危険で生活はやっぱり厳しいけれど

想像の何倍もダイナミックな

それが魅惑の北メキシコ国境地帯。