メキシコ モンテレイで食べて遊んで働いて

メキシコって良くも悪くもこういうところ。メキシコを好きになれる観光、レシピ、文化情報を発信。

day 206: 天使の板ばさみ

アメリカ週末旅行の話を書こうと思っていたのに、

気がつけば帰国してから丸々一週間が経っている。

近頃はどうして筆が載らないと思っていたら、

おそらく本を読んでいない所為なのだ。

パソコンにばかり向き合っていると、

言語に対する関心が薄れてしまうよう。

気の迷いで再び始めてしまった携帯ゲームも

おそらく早いうちにやめた方が、身の為。

というわけで今週も相変わらず

京極夏彦さんの『死ねばいいのに』を読む。

 

そういえば今週末は久々に日本食材を買出しに。

日本人の友人に車を出してもらい、

PLAZA LA SILLAに在るTOYO FOODSへ。

 

日本米(錦という銘柄、まともなお米)

春雨

バーモンドカレー辛口

納豆

うどんの乾麺

冷やし中華

こんにゃく

 

を購入。604ペソ。

大体私の半月分の食費以上。高い。

けれど関税や輸送にかかる費用を勉強中の今は

その値段に顔をしかめることはなくなった。

また稼げばいいのだし。

こんな離れた地で、故郷のものが手に入るだけ

とってもとってもありがたいのだ。

片栗粉は何故か1KG入りしか売っていなかったので

今回は断念。旅行先ででも探す。

 

それにしても、ここ一ヶ月事務所は慌しい。

まず、人の入れ代わりが激しい。

立て続けに二人が転職、気が付いたら

掃除のおばちゃんまで居ない。

その後新しく三人入ってきたけれど

掃除のおばちゃんはまた辞めてしまった。

今日になってようやく新しい人が来てくれたので

薄汚いオフィスも、きったない食堂とも

晴れておさらばだと思ったら、

また一人事務の子が今週いっぱいでやめてしまう。

 

入社当時から良くしてもらった人ばかりなので

一人また一人と去ってしまうのは寂しい一面、

仕事の割に払いの悪いこの会社に居るよりは

そりゃあ転職したくなるわよね、と心底同感する。

新しい会社でもみんな上手くやっているようだし、

友人としては、その方が嬉しい。

 

さて、10月31日の今日は、

メキシコでもハロウィーン

伝統文化の根強く残る南に対して

軽薄にもアメリカ文化を好む北の民は

仮装もするし、これを口実に酒場へ出かける。

ちらほらと、本場に比べれば格段に格の落ちる

装飾をしている家もこの時期は見かけた。

 

ためしに同僚に例の言葉を唱えてみたら

驚いたことにプリンがもらえた。

大変嬉しい。

 

しかし反対派も根強いようで、

伝統文化でもないのに、町をあげて祝うべきではない

とはっきり宣言する人々も。

いつもは饒舌なラジオのDJも反対派らしく、

今日は随分とトーンダウン。

曰く、11月2日の死者の日という

メキシコきっての伝統行事を目前に控えて

他の事に現を抜かしている暇はないだろう!

とのこと。

 

確かに死者の日は全国民の一大行事。

独立の日よりも大切にされているよう。

モンテレイでも準備をしているほどだもの。

 

最近文化が流入され始めてきた日本でも

随分と反対意見が多いようだけれど

騒がしい、マナーがなっていない、トラブルの元

といった彼らの意見は、もっと実際的なもので、

近辺に特に決まったイベントのない日本人にとって

ハロウィーンは文化的にはどう影響していくのだろう。

 

しかし、その両日にはさまれた

11月1日全ての聖者の日に関しては

ちっとも誰も触れていないのを見るにつけて

土着の信仰は新しい宗教ではかき消せないのではないかと

少しだけ、希望を感じる。

 

メキシコの先住民文化も、

カトリック流入も、

そろそろちゃんと勉強がしてみたい。

 

 

さて、近頃のおたく活動。

アメリカ旅行で勧められたウェブ漫画の影響で

スペースやくざを見る。

私も初めての推しの死の洗礼はガンダムで受け

一晩中泣き通した経験が在るので、人事ではない。

未だに眼帯のキャラクターは苦手なほどなのだ。

と土曜日に一期を見切ったはいいけれど

どうも二期まで勢いが持たなかった。

 

ガンダムの全体量が少なすぎて戦いも一方的に見えるし

そもそも00の時には確かに感じたような

私の正義対お前の正義、信念対信念のような

絶対悪は存在しないのに戦わねばならないような

そんなジレンマや切なさが足りないように感じる。

今回はどうも正義と悪に分かれているように見えるのだ。

いい人や、正しい人が敵側に足りなかったのでは。

構図が単純すぎる。

ヒロインも味方、敵も味方で

誰もが主人公側を応援するしかない状況。

これは、あまり、ガンダムじゃあないでしょと

一回見た限りの私は思ってしまいました。

見方が足りないのかな。

 

けれど、今回の主人公が殺戮マシーンとして

完全に振り切れていたのは迫力があった。

あんなに迷いなく人を殺せる人に

モビルスーツをあげちゃあ駄目でしょうと

ぞっとするほど。

そう考えると私がガンダムで見たいのは

信念のために殺すことへの決着のつけ方

あるいはそこに至るまでの葛藤なのかしら。

 

 

 銀河鉄道999と、初代のガンダムも見てみたくなった。