メキシコでOL、23歳

日本の大学を出てなぜか一直線にメキシコで新卒就職。どうやって生きていくのかな、という報告。

day 101: 大台、足下はぐらぐら。

昨日は記念すべきメキシコ滞在100日目。

100という数字を目にして、

昔のホームページにはみんなキリバン制度

なんてのがあったなと思い出す。

 

もう三ヶ月も居るのか。

どおりで夏も始まるし、

ゴキブリや蟻に対する耐性もつく。

そういえば日本は今

蟻でしっちゃかめっちゃからしいけれど、

毎日謎の赤い蟻に噛まれている私は大丈夫なのだろうか。

緋蟻の分布調べたら、南米からメキシコを飛ばして

アメリカだったよ。おおこわ。

 

さて、先週も書きたいことは沢山あったのに

気力と体力が追いつかず。

夏ばてしないようにラジオ体操を始めたお陰で

腰と二の腕が筋肉痛。

本気でやるラジオ体操第二ほど腕に来るものはない。

食べるなら動かねば、プールに連れて行ってもらえない。

 

 

そんな中最近まともにやっていることといえば、

ギターの練習くらいだろうか。

日本を出た瞬間から連れてこなかったことを後悔していて、

買っちゃったのよねぇ、三本目。

 

 

ついにクラシック。

MERCADO LIBRE

というメキシコではとても一般的な通販アプリで

個人の売り手さんから中古品を購入。

600ペソに送料が200。4800円。

安い。メキシコにしても安すぎる。

 

実は日本にもエレキギターを一本、

それからとても気に入っているアコースティックを一本

それぞれ残してきているので、

今回はメキシコに残していけるように、

見た目重視で安い一本を選定。

 

 

・・・したつもりだったのだけれど。

届いてみればまあ、なんて素敵なギター。

またギターケースを背負って空港で立ち往生する未来が見える。

 

 

見た目を気に入って即断即決で購入したので

これだけ安いならミニチュアギターなんじゃないかとか、

ばっくれられたりはしないだろうかとか、

メキシコの輸送で無事に届くのだろうかとか、

いろいろな心配はあったけれど、

全部ばっちり問題なし。

 

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荷物を受け取ったときにはあまりの軽さに

外装のダンボールしかないのかとぎょっとしたけれど、

そうか、木製の楽器って、こんなに軽かったか、と。

日本ではかなり大型のエレアコを愛用していたので、

ギターの小ささと軽さを忘れていた。

 

ばっくれに付いても、

購入直後から出品者のほうから

住所などのコンタクトを取ってくれ、

出荷後も追跡番号でしっかりと配達予定日まで確認できた。

それにMERCADO LIBREには、万が一荷物が届かなかった場合に

全額返金のサービスがあるみたい。

さすがメキシコ。

信頼だけにすべてを預けないところに安心感がある。

 

ちなみに宅配業者はFEDEX

メキシコで宅急便といえばDHLかFEDEX

郵便局から出したんじゃあ、

手紙も小包も消えてなくなってしまうそう。

この汚職と堕落政治の国で国営はね、だめよね。

 

さらに言えば、この二つでは評判がいいのはDHL。

より丁寧に荷物を運んでくれるらしく、

私の会社でもこちらを利用している。

難点といえば、番号で貨物を追跡していても

そのシステムの更新が遅すぎて役に立たないことがあること。

書留があるもの助かるな。

 

FEDEXはひとつ落ちるとは言われるけれど、

今回のサービスは満足でした。

ただ、何故か部屋まで運んでこないで、

アパートの下から名前を叫ばれ受け取りに出る、

という大雑把さはあったけれど。メキシコだもの。

こちらの方が追跡システムの更新は早かった。

 

そして意外や意外、

メキシコにも割れ物注意の概念はあります。

 

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今回の出品者さんは特に外装にこんな絵を描いてくれ。

とてもうれしい。

 

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 ギター、壊れ物注意のメッセージ。

 

さて、肝心の中身。

これがまあ、小さい。ぴったり私のサイズ。

写真では灰色だったのに、実際は真っ黒で驚いたけれど、

白い模様とあいまってとても可愛い。

 

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細部までデコラティブ。

さすが見た目で選んだだけある。 

 

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それにしても持ってみると、

やっぱり他のギターより一回り軽く感じる。

メキシコの木の特徴なのかしら。

 

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まっくろのGUITARRA MICHOACANA。

メキシコのギターの生産地といえばMICHOACAN。

開封しながら同居人からそんな話を聞き、

折角ならそれを買えばよかったと思っていたら、

まさかのあなたもMICHOACANA。

よりうれしい。

そして、軽い響きがとてもいい。

 

暫くは、知っている曲で弾き方を思い出しながら

お気に入りのMON LAFERTEを練習しよう。

それからCHRIS CORNELLも。

同僚のお気に入りだし、練習して驚かせちゃる。

 

最近は、そんな過ごし方。

 

本当はピアノだってまた練習したい。

だけどとりあえず、

自分の音楽を発散する場所をまた手に入れて

近頃は気持ちがとても満ち足りている。

別段上手くも真剣でもないのに、もうすっかり私は

ギター無しでは生きられない体にされてしまったよう。

 

 

高校の頃に思いつきでエレキを買ったときには

一生の趣味になるだなんて、想像もしていなかった。

 

あの頃はバンドアニメがはやっていて、

オタク真っ只中だった私は友達とバンドを組んで、

色々練習したものの結局努力が続かずボーカルに。

昔から飽き性と持久力の無さ。

けれど、初めて自分で楽器を買った感動は忘れない。

 

その後は暫く触れることも無く。

それでもギターとベースの音色はとても好きになった。

再び興味を持ったのは、スペイン時代。

大学ではほとんど授業をとっておらず

毎日毎日飲んで遊んで料理をして海へ行って、

楽しいけれどなんだか鬱屈していた。

表現の場が必要だったのかもしれない。

 

そんな時、当時の彼氏を見て、

彼がバリバリのギタリストだったこともあり、

私もあんな風に自由自在に音楽が出来たら、と思った。

そして気が付いたらFANATIC GUITARという楽器屋さんで

次のパートナーの物色をしていた。

 

結局一目惚れしてしまった一本は、

背の低い女が挑むにはあまりにも大きすぎる代物で、

けれどその形も、音色も、色も、

あきらめるには気に入りすぎていた。

幸いにも私の大きな手は全ての弦を押さえられたので

一か月分の家賃と引き換えに、彼女と家に帰ったっけ。

 

あまりにも大きなギターだった所為で、

飛行機に乗せるためのハードケースを探すのも大変だったし、

彼のように呼吸よりも簡単に美しい音色を奏でるには

10年の練習が必要だという現実もわかった。

 

けれどあの二本目のギターがあったから、

私は屈折せずに済んだのだと分かる。

日々の気持ちの持って行き場があったから、

私は孤独や独立について考えられたし、

私で居られたのだと思う。

 

そう、不思議と

ギターのある生活の中では

私は一人になることがちっとも怖くない。

 

 

考えてみると、今回もそうだ。

急に人間関係を一掃したくなって、

仕事の疲れで一人になりたくて、

そのための勇気がほしくて買ったようなものだ。

 

結局いつもどおり、私の周りの優しい人たちは

ちっとも私を独りぼっちにはしてくれないけれど、

少しまたこれで、自分の限界の底があがったように感じる。

 

 

とても、気に入った。

私のメキシカンギター。

 

ゆっくりだけれど少しづつ、

生活が整っていく。