メキシコでOL、23歳

日本の大学を出てなぜか一直線にメキシコで新卒就職。どうやって生きていくのかな、という報告。

day 60: 恐怖の銀行と、私は裸で晒し者にされる

気がつけばもう60日。

 

メキシコでの生活は、

思っていたよりも飛ぶように過ぎている。

仕事の忙しさからなのか、

社会人とは得てしてそういうものなのか、

それとも、こちらの生活には

毎日刺激が溢れているからなのか。

 

さて、今日だって

頼んでもいないトラブルが舞い込む。

 

こちらに来て以来、ずっと恐れていたことがある。

先人たちの誰もが私を脅しつけていたこと。

 

銀行口座の不正取引。

 

こちらの銀行では自動で

入金や引き出しの履歴をSMSに送ってくるのだが

昼前になって携帯電話に着信。

【只今、5000ペソが引き落とされました】

と、一日事務所にいた私に挑発的なメール。

文面が理解できていないのかと思いつつ

メキシコ人の同僚に確認してもらい

やっぱり引き落とされていると容赦なく告げられる。

 

しかしまあ、

5000ペソとはたいした金額。

一回分の給料のおおよそ半量。

思わず頭がくらっとする。

 

慌てて仕事中の同僚たちの間に駆け込み

邪魔をしてまで銀行へ電話をかけてもらう。

ただでさえ分からないモンテレイスペイン語

電話でなんてちっとも理解できる気がしない。

 

のだが、

あっさりと、本人でないとだめといわれる始末。

仕方がないのでスピーカーフォンにし、

分からない部分は彼らに訳してもらいながら話す私。

 

今日に限って静かな事務所の中で

私の声と、スピーカーの向こうの女性の声に

全員が耳を傾ける。

本人確認のために個人情報がだくだくと流され、

終いには口座の残高を大声で発表され、

途端に同僚たちににやけ顔で小突き回される。

日本人とメキシコ人の給料格差が露呈した瞬間。

 

しかし、大恥をかいたにもかかわらず

結局は単なるメッセージの送信ミスだとの事。

よく考えたらおろしたはずのお金の引き出し記録も来ていない。

逆に客を不安にさせるサービスとは、いかがなものか。

 

 

とはいえ、ひとまず一件落着。

大金を失ったかもしれないという緊張で

頭と心臓はすっかりくたくた。

直面すると意外と泣きそうになる、損失。

というわけで、気分転換に今日のお昼は中華。

 

 近くのショッピングモールまで。

同僚二人が車を出し、珍しく大人数で。

こちらの暮らしは本当に、

どこに行くのにも車がないと始まらない。

 

まずは銀行のATMで預金金額を確認し、ほっと一息。

安心したからか、立ち込める香りの所為か

レストランに入店した途端に胃が動き出すのを感じる。

 

ショッピングセンターの中華といえばバイキング形式。

1皿にご飯ものがひとつに、おかずがいくつか、と決まっており

10ほどの惣菜の中から好みのものを選ぶ。

 

今日は中華風な味付けのナポリタンに、

揚げた豚を甘辛く味付けたもの、

野菜がぎっしりの春巻き。

 

どれもとても美味しかった。

韓国料理の辛さに比べて、

甘みがある分中華調理の方が好き。

 

今日一番嬉しかったことは、

ようやく会社の名前の入った上着をもらえたこと。

偶然にも、大学のテーマカラーも同じ色だった。

 

シンプルな作業用の服だけれど、

寒くもない事務所の中で早速羽織ってしまうくらいには

私には大切なもの。

 

帰宅まで、

スガシカオを聞いてすごした一日。